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2026/8/26

活動報告

放鳥から2か月 多摩動物公園の小島さんに幼鳥の成長をご確認いただきました

新緑の5月16日に、多摩動物公園から南三陸の地にイヌワシの巣内ヒナを受け入れてから3か月。動物園でのイヌワシの繁殖と飼育を担当された小島善則さんに、幼鳥へと成長した現在のイヌワシの様子をご覧いただきました。

北上山地でモニタリングと給餌を継続

ハッキング小屋での1か月の馴致を経て6月18日に放鳥したイヌワシ幼鳥は現在、南三陸を離れて北上山地のとある高原に定着しており、発信機やセンサーカメラ、目視観察によるモニタリングを継続しています。

野生下においてイヌワシの幼鳥は、親ワシから給餌を受けつつハンティングなどの生きる術を学び、親ワシが次の繁殖シーズンに入る晩秋から初冬には親もとを離れ、みずからが繁殖年齢に達してパートナーとナワバリを確保するまで、何年にも及ぶ放浪生活を送るとされています。

放鳥個体にとっては私たちが親代わり。現状は定期的な給餌を継続していますが、秋冬に向けて量や間隔を調整していく必要があると考えています。

「健康状態は良好」3か月ぶりに見守った幼鳥の成長

1キロほど離れた林縁部から双眼鏡とスコープで探すと、幼鳥はお気に入りの樹から飛び立って草地に降りたり、草地の反対側まで飛翔して別のお気に入りの樹にとまったりを繰り返す様子が見えました。

採餌する姿こそ確認できませんでしたが、小島さんからは体格も身体の動きも羽の色艶も非常に良く、「健康状態は良好」とのお墨付きをいただきました。 多摩動物公園から南三陸への移送時にはイヌワシに付き添ってくださった小島さん。その姿をじかにご覧いただくのは実に3か月ぶりでしたが、飼育の現場で多くのイヌワシに間近に接し、また幼い頃の放鳥個体を誰よりもよく知っている小島さんにこのタイミングでお話を伺えたことは大変ありがたいことでした。

動画)お気に入りの木(ミズキ)にとまって身繕いをする放鳥個体

野生復帰を、山の生物多様性を守る枠組みへ

動物園の使命のひとつである「種の保存」、絶滅の危機にある野生動物を計画的に飼育し、繁殖させ、野生に戻す「現代の箱舟」としての役割はもちろんのこと、小島さん個人としても今年は動物園でのイヌワシの繁殖に関わってから30年目の節目の年とのこと。 かくも長き年月を経て実現した野生復帰の取り組み。これを南三陸での単発の取り組みで終わらせるのではなく、イヌワシの絶滅回避はもちろん、イヌワシを象徴とする山の生物多様性の豊かさの保全と、その恩恵のもとで育まれる文化や生業をも含めた保全のための大きな枠組みへと育てていかなくてはと、改めて強く認識させられました。

小島さんをはじめ動物園関係の皆さま、さらにはさまざまな形でご支援ご協力いただいております全ての皆さまへ、受け入れから3ヶ月、放鳥から2ヶ月を経たいま、改めてのご支援とご協力をよろしくお願いいたします。

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