2026/3/1
活動報告
人工巣の設置作業を行いました
皆さん、こんにちは。今日の活動報告はメンバーの野口が担当します。2月22日、野生復帰の舞台となる南三陸町翁倉山で、イヌワシの人工巣を設置する作業を行いました。
なぜ「人工巣」が必要なのか
人工巣を設置する最大の目的は、野生復帰したイヌワシの定着とペアリングを促すことです。
深山幽谷に生息するイヌワシは見晴らしの良い絶壁の岩棚に巣をつくります。しかし、かつてこの翁倉山に生息していたペアや北上山地に生息するイヌワシは「木」に巣をつくります。岩棚の巣は補修を繰り返しながら何世代にもわたり使われますが、木に作られた巣は、枯死や枝折れ、倒木などにより使えなくなることがあります。
今回のプロジェクトでは、翁倉ペアの営巣の歴史と彼らの好みを尊重し、かつてのペアが生息していたエリアの中で、最も営巣に適した木を厳選し、長く使えるようしっかりとしたつくりにしました。
「イヌワシの気持ち」になった巣作り
作業はまさに体力勝負でした。
まずは、放鳥予定地で伐採されたアカマツやコナラの枝を丁寧に収集。集めた枝を背負子(しょいこ)に山盛りに積み、設置する木まで山の斜面を登ります。
安全に十分気をつけながら、実際に木に登り、「ここに座ったら見晴らしが良いか」「出入りはしやすいか」「風雨は防げるか」と、イヌワシの気持ちになりきって枝を組み上げました。




未来へつなぐ補助線として
もちろん、この人工巣を実際に使ってくれるかどうかはイヌワシ次第です。人工巣はあくまで、彼らの自立を助けるための「補助的なきっかけ」に過ぎません。
それでも、野生復帰した個体が定着し、この場所で新しい命を育んでくれることを願ってやみません。
今後も、野生復帰に向けて、ハード面の整備は続きます。

