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2026/9/10

活動報告

生物多様性講演会に鈴木卓也会長が登壇しました

8月29日、気仙沼市で開催された生物多様性を学ぶ講演会に、南三陸地域イヌワシ生息環境再生プロジェクト協議会の鈴木卓也会長が登壇しました。

講演会には約80人が参加。第一部では、環境活動家・ネイチャーガイドの坂田昌子さんが講演し、生物多様性や自然環境を守り、再生していくことの重要性についてお話しされました。

坂田さんは、世界で確認されている約800万種の動植物のうち、100万種近くが絶滅の危機にあることなどを紹介。絶滅危惧種だけを個別に守るのではなく、その生き物を支える動植物や、それらが関わり合う生態系全体を分断させないこと、そして環境を維持・再生していくことの重要性を強調しました。

また、「生物多様性の中には人も含まれる」「生き物や自然が健康であれば、人間も健康」といった言葉を通して、自然と人間を切り離して考えるのではなく、私たち自身も生態系の一員として自然との関係を捉え直すことの大切さを伝えました。

第二部では、地域の自然と取り組みを紹介

第二部のトークセッションには、坂田さんとともに鈴木会長が登壇しました。

モデレーターを務めたのは、パタゴニア日本支社の篠健司さん。篠さんには日頃から、イヌワシの生息環境再生の活動も支援していただいています。

また、南三陸ネイチャーセンター友の会理事で、樹木医でもある大渕香菜子さんからは、市民の森で行った植生調査の結果について、写真を交えながらご紹介いただきました。

身近な市民の森に、これほど豊かな植生があることを改めて知る機会となり、坂田さんの講演で語られた「生物多様性」を、地域の自然に重ね合わせながら考える時間となりました。

鈴木会長からも、地域で進めているイヌワシの暮らせる山づくりの取り組みについて紹介。第一部の講演を受けながら、生物多様性を守るために地域でどのようなことができるのか、それぞれの現場での実践を交えて話を深めました。

講演会の前には、イヌワシが滞在する現場視察も

講演会に先立ち、篠さんと坂田さんを、現在放鳥個体の滞在が確認されているエリアへご案内しました。

タイミングにも恵まれ、現地では実際にイヌワシの姿を確認することができました。空を飛ぶイヌワシを目の前に、坂田さん、篠さんともに大変感動されていたのが印象的でした。

地道な生息環境の再生を通じて、生態系の頂点であるイヌワシをこの地に取り戻そうとする挑戦の現場を実際に見ていただいたうえで講演会を迎えられたことは、私たちにとっても貴重な機会となりました。

生態系をつなぎ直すために

鳥は植物の種を運び、昆虫をはじめとする多くの生き物が、植物やほかの生き物との関係の中で生態系を支えています。自然は、それぞれの生き物が単独で存在しているのではなく、複雑なつながりによって成り立っています。

今回の講演会では、坂田さんから生物多様性を大きな視点で捉えるお話を伺うとともに、市民の森の豊かな植生をはじめ、私たちの身近な地域にもさまざまな生き物のつながりがあることを改めて確認することができました。

私たちが取り組むイヌワシの野生復帰と生息環境の再生も、こうした「つながり」をもう一度つくっていく取り組みの一つです。

これからも、イヌワシを入り口に、地域の自然や生物多様性について多くの方と考え、行動する機会をつくっていきたいと思います。


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